風邪が治っても咳が止まらない?その原因と対処法

風邪が治ったと思っても、咳だけが長引くと「本当に完治したのかな?」と不安になるかもしれません。
熱が引き、鼻水や喉の痛みも治まったのに、咳だけが続くと体力も奪われ、別の病気が潜んでいる可能性もあるため、気を付ける必要があります。
ここでは、風邪後に咳が残る原因や、他に考えられる病気について詳しく解説しています。しつこい咳にお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

■風邪の後に残る咳の原因とは?

風邪を引いた後に咳がしつこく残ることはよくありますが、その原因にはさまざまな要因が考えられます。

・風邪のウイルスが影響している場合

風邪をひいた場合、1週間ほどで咳などの症状は和らいでいきます。
しかし、風邪が治まったはずなのに、再び咳が強くなった場合は、風邪の後に似た症状を持つ別の病気が出てきた可能性があります。

・風邪以外の病気が関係しているかも

咳が出ると、風邪が原因だと思い込みがちですが、実際には風邪に似た症状を持つ別の病気が影響していることもあります。
咳の原因としては、風邪や肺炎、喘息などの呼吸器の病気が多く見られますが、鼻や心臓の病気によって咳が出るケースも考えられます。

・風邪がきっかけで別の症状が出ることも

もともとアレルギー体質の人は、風邪による咳が引き金となって、喘息や咳喘息などの呼吸器の病気に発展することがあります。

■長引く咳が関係する主な病気

呼吸器に関連する病気の中で、特に咳が長引きやすい主な病気について解説します。

・喘息(ぜんそく)

気道に慢性的な炎症が生じることで、咳や息切れ、ゼイゼイ・ヒューヒューといった独特の呼吸音(喘鳴:ぜんめい)などの症状が見られる病気です。
原因には、ダニやカビなどのアレルゲンのほか、風邪などの感染症やストレス、タバコの煙といったアレルギー以外の要因もあります。
喘息による咳は、市販の咳止め薬では改善が難しいため、医療機関で適切な薬を処方してもらうことがとても大切で、早期に治療を始めることで、健康な人と同様の生活が可能になりますが、放置すると気道の炎症が進み、治療が難しくなることがあります。

・咳喘息(せきぜんそく)

喘息に似た病気ですが、喘鳴や息切れは見られず、咳だけが長期間続く特徴があります。風邪やコロナ感染をきっかけに発症することがあると言われています。
治療せずに放置すると、約30%が後に喘息へ移行する可能性があるとされています。

・長引く咳に関係する肺の病気

慢性気管支炎や肺気腫といった肺の病気があると、ウイルスや細菌に感染したときに、咳がなかなか治まらず長引きやすくなります。

・アレルギーが原因の咳

アレルギー反応が原因で起こる咳です。花粉やホコリ、ペットの毛などが原因になり、アレルギーのあるものに触れると症状がひどくなります。

・肺炎の一種による咳

肺炎は肺に炎症が起きる病気で、発熱や息切れ、痰が絡んだ咳が特徴です。風邪がきっかけで肺炎に進行することもあります。

・長く続く「百日咳(ひゃくにちぜき)」

百日咳は、子どもに多い感染症ですが、大人にも感染し、激しい咳が数週間続くことがあります。とても強い咳が特徴です。

・副鼻腔炎(ふくびくうえん)による咳

鼻の奥の副鼻腔が炎症を起こすと、鼻水が喉に流れて咳が出やすくなります。特に夜は横になることで鼻水が喉に流れやすくなり、咳が悪化しがちです。

・胃の内容物が原因の咳

胃酸が逆流して喉を刺激し、咳が出ることがあります。これは、胃酸が上がってくる逆流性食道炎などが原因です。

・心臓の問題からくる咳

心臓の機能が低下すると、血液が肺にたまりやすくなり、これが咳の原因になることがあります。特に心不全が関係している場合、血液がスムーズに循環しなくなるため、肺に負担がかかり、咳や息切れが起こりやすくなります。横になるとさらに血液が肺にたまりやすくなるため、夜間に咳がひどくなることが多いです。

・肺の病気が原因の可能性

肺の病気が原因で咳が長引くこともあります。慢性閉塞性肺疾患(COPD)や肺がんなどの病気があると、咳がなかなか治まらないことがあります。

■呼吸器内科で行う検査

呼吸器内科では、次のような検査で咳の原因を調べます。

・画像検査(レントゲンなど)

胸部のレントゲン(X線)やCT(コンピュータ断層撮影)で肺の状態をチェックし、炎症や腫瘍などの異常がないかを確認します。

・ 血液の検査

血液を採って、その中に含まれる成分や抗体を調べます。アレルギーが原因かどうか確認するためにも行われる検査です。

・ 呼吸の検査

息を吸ったり吐いたりして、肺がしっかり働いているかや、気道の様子を確認する検査です。喘息や咳が長引く原因を調べるときによく行われます。

・ 痰(たん)の検査

痰を採取して、体に異常がないかを確認する検査です。主に2つの方法があり、一つは「喀痰細胞診」と呼ばれ、痰の中にがん細胞が含まれていないかを調べます。もう一つは「喀痰細菌検査」で、痰の中に細菌やウイルスがいるかどうかを調べる検査です。

■長引く咳にお悩みの方は東広島市の【佐々木医院】へ

当院では、患者様一人ひとりの症状に合わせた丁寧な診察と適切な治療を行い、咳の原因をしっかりと見極めて安心して日常生活を送れるようサポートしています。また、土曜日も午前中まで診療しているので、平日お忙しい方でも来院して頂けます。
長引く咳にお悩みの方は東広島市にある内科・循環器内科【佐々木医院】までご相談ください。

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